モチベーション曲線と会社選び~自身のやる気の源泉を知る~
就職活動の会社選びにおいても、その後のビジネス・プライベートにおいても、自身のモチベーション(動機・意欲)の源泉を理解しておくことは非常に重要です。
というのも、仕事のパフォーマンスはを決める一つの要素にその人のモチベーションがあり、そのモチベーションは環境や状況によって常に上下します。
そのため、あなたがよいパフォーマンスを発揮し続けたいなら、充実感を感じていたいなら、どの様な場面でモチベーションが上がるのかをあらかじめ理解しておき、モチベーションが上がりやすい職場で働くことが必要となります。
また、モチベーションの下がりそうな局面でも、モチベーションの特徴を知ることで自身をコントロールし、意欲の高い状態を保つこともできます。
今回はあなたのモチベーションの源泉を知るための方法をご紹介します。
モチベーション曲線とは
自身のモチベーションの特徴を理解する方法の一つに、モチベーション曲線を書くという方法があります。
モチベーション曲線とは、過去の自身の体験からモチベーションの上がり下がりを振り返り、横軸に時間、縦軸にモチベーションの高さとしてその上下を時系列に描いていくものです。
なんだかインチキ臭い方法ですが、自身で紙に書いて客観的に振り返ることで、自身をより知ることができます。紙とペンがあればすぐにできるので一度書いてみましょう。
モチベーション曲線の書き方
実際にモチベーション曲線を書いていきましょう。(誰かに見せるものでもないので、綺麗に書く必要もありませんし、見栄を張る必要もありません。)
1. モチベーションの上下とそのきっかけとなる出来事を書く
縦軸にモチベーションの高低、横軸に時間をとり、時系列でモチベーションの上下を追っていきましょう。
意外と昔の出来事が自身のモチベーションの特徴を形成していることもありますので、スタートは小学校高学年もしくは中学生くらいから書き始めるとよいでしょう(記入例は紙面の関係上高校からスタートしています)
そして、その曲線の変化のきっかけとなる出来事を振り返りましょう。その際、「どんな環境でモチベーションが高くなっているか」も知っておくべきですが、「何をきっかけにモチベーションが変化するか」を知ることも重要です。
記入例
2. 当時の感情・思考・行動を振り返る
次に、描いたモチベーション曲線を見ながら、1つずつ当時の感情・思考・行動を振り返ってみましょう。
これらを把握することで、自身が状況に応じてどんな行動をするのかを予測することができ、さらにその行動から自分の好きな仕事や苦手な仕事を把握したり、苦手だけどクリアしなければならないハードルをどのように越えていくかの指針を立てることができます。
記入例
3. 自身の価値観や特徴を理解する
ここまで書いてきたものを客観的に振り返ってみて、自身の価値観や特徴について理解しましょう。
「なんとなく」理解していた自分の特徴について、紙に書きながら客観的に見てみると新しい発見があるかもしれません。
私の場合は、人と違うことをしている時、新しいことを任せてもらえた時にワクワクするタイプで、人から褒められると(すごく嬉しいんですけど)手を抜いてしまうタイプです
4. 当時の人間関係を振り返る
次に当時の人間関係を振り返り、良かった点・嫌だった点を振り返ってみましょう。というのも、社会人が転職する理由の上位に「上司の仕事の仕方」や「職場の人間関係」がランクインしています。過去の自身の経験から周囲にどんな人がいれば自身のパフォーマンスを発揮しやすいのかを把握しておくことは有益です。
順位 理由 比率 1位 上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった 23% 2位 労働時間・環境が不満だった 14% 3位 同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった 13% 4位 給与が低かった 12% 5位 仕事内容が面白くなかった 9% 6位 社長がワンマンだった 7% 7位 社風が合わなかった 6% 7位 会社の経営方針・経営状況が変化した 6% 7位 キャリアアップしたかった 6% 10位 昇進・評価が不満だった 4%
モチベーション曲線を就活に活かす
では、ここまでで書いてきたモチベーション曲線をどのように就活で生かしていくかをお伝えしたいと思います。
志望企業の選定
モチベーション曲線を参考に、自身のモチベーションが上がる環境、どんな人が周囲にいれば自身のパフォーマンスを発揮できるかを考えていくと、志望企業を絞り込む一つの指標になります。
自己PRのエピソード
「学生時代に頑張ったこと」などで自身の自己PRをする際にも、このモチベーション曲線での振り返りを活かすことができます。
というのも、企業は採用した人材が自社でパフォーマンスを十分に発揮し続けてくれることが重要であり、「あなたのモチベーションが高まる環境」と「志望企業が従業員に提供できる環境」が重なると、企業も安心してその人材を採用することができます。
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