プロサッカークラブの業界分析_売上・営利・純利益など
今回はJリーグの各プロサッカークラブについて、サッカーのフィールドから離れて経営業績で比較していきましょう。
決算告示がなされているのは、ガンバ大阪、鹿島アントラーズ、横浜Fマリノス、サンフレッチェ広島、FC東京、名古屋グランパスエイト、アルビレックス新潟、清水エスパルス、ジェフユナイテッド千葉、9チームになります。(他チームも告示されていましたらお知らせいただけると幸いです!)
プロサッカークラブの業績比較
各クラブの業績をまとめました。
2014年 順位 |
決算期 | 売上 [億円] |
粗利 [億円] |
営利 [億円] |
経常利益 [億円] |
当期純利益 [億円] |
粗利率 | 営利率 | 経常 利益率 |
当期 純利益率 |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ガンバ大阪 | 1位(J1) | 2014年12月 | – | – | – | – | 0.41 | – | – | – | – |
鹿島アントラーズ | 3位(J1) | 2015年1月 | 40.03 | 12.11 | 0.28 | 0.26 | 0.21 | 30.25 | 0.70 | 0.65 | 0.52 |
横浜F・マリノス | 7位(J1) | 2014年12月 | – | – | – | – | 1.78 | – | – | – | – |
サンフレッチェ 広島 |
8位(J1) | 2015年1月 | – | – | – | – | 1.22 | – | – | – | – |
FC東京 | 9位(J1) | 2014年12月 | 38.59 | – | 0.37 | 0.23 | 0.05 | – | 0.96% | 0.60% | 0.12% |
名古屋 グランパスエイト |
10位(J1) | 2014年12月 | – | – | – | – | 0.23 | – | – | – | – |
アルビレックス 新潟 |
12位(J1) | 2014年12月 | 27.47 | 1.31 | -1.04 | 0.41 | 0.10 | 4.77% | -3.79% | 1.49% | 0.36% |
清水エスパルス | 15位(J1) | 2015年1月 | 32.48 | 6.16 | 0.47 | 0.58 | 0.02 | 18.97% | 1.45% | 1.79% | 0.06% |
ジェフ ユナイテッド |
3位(J2) | 2014年12月 | – | – | – | – | -0.90 | – | – | – | – |
総資産 [億円] |
株主資本 [億円] |
利益剰余金 [億円] |
株主資本 比率 |
ROE | ROA | |
---|---|---|---|---|---|---|
ガンバ大阪 | 14.79 | 2.10 | 2.00 | 14.2% | 19.4% | 2.7% |
鹿島アントラーズ | 21.86 | 16.11 | -1.05 | 73.7% | 1.3% | 1.0% |
横浜F・マリノス | 15.16 | 0.01 | -0.98 | 0.0% | 28381.0% | 11.7% |
サンフレッチェ広島 | 12.02 | 7.47 | 4.75 | 62.1% | 16.3% | 10.1% |
FC東京 | 18.08 | 14.29 | 3.37 | 79.0% | 0.3% | 0.3% |
名古屋グランパスエイト | 4.22 | 0.04 | -3.62 | 0.9% | 621.6% | 5.5% |
アルビレックス新潟 | 11.21 | 4.65 | -2.47 | 41.5% | 2.2% | 0.9% |
清水エスパルス | 10.15 | 4.99 | -0.50 | 49.2% | 0.4% | 0.2% |
ジェフユナイテッド | 13.14 | 4.50 | -4.30 | 34.3% | -20.0% | -6.8% |
サッカーの試合の外でも面白い競争が繰り広げられていますね。
ジェフ以外のチームはなんとか当期純利益は黒字を保っていますが、それでも利益額はほんの微々たるものです。
FC東京においては営利率が0.96%と卸売業をしているような数値。
また、利益剰余金については、ガンバ大阪、サンフレッチェ広島、FC東京の3チーム以外は皆マイナスとなっており、とくに横浜マリノスに至っては株主資本が62.7万円と債務超過一歩手前になっています(当期純利益で1.7億円でているので、正確には債務超過から今期脱したという言い方が正しいかもしれません)
Jリーグ関連企業
Jリーグ主催側の関連企業をみてみましょう。
決算公告には、株式会社Jリーグメディアプロモーション、ジェイリーグフォト株式会社、ジェイリーグエンタープライズ株式会社の3社の決算告示が掲載されていました。
Jリーグメディアプロモーションは、Jリーグの試合映像の制作、管理、販売を
ジェイリーグフォトは、Jリーグの試合写真の撮影、管理、販売を
ジェイリーグエンタープライズは、菓子・飲料・雑貨などの商品に対するライセンスの管理を
している企業です。
決算期 | 当期純利益 [億円] |
総資産 [億円] |
株主資本 [億円] |
利益剰余金 [億円] |
株主資本 比率 |
ROE | ROA | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Jリーグメディア プロモーション |
2015年1月 | 0.95 | 14.85 | 10.77 | 10.47 | 72.5% | 8.8% | 6.4% |
ジェイリーグフォト | 2015年1月 | 0.23 | 7.12 | 6.64 | 6.34 | 93.3% | 3.4% | 3.2% |
ジェイリーグ エンタープライズ |
2015年1月 | 1.36 | 24.84 | 17.62 | 17.26 | 70.9% | 7.7% | 5.5% |
サッカーチームのROAの平均が3.1%なのに対し、これらのJリーグ関連企業は5.0%と高い数字となっています。
また、いずれも利益剰余金が異様に大きく、株主資本の大半を占めています。(ライセンス管理企業なので、コストはほとんどかからず、毎年一定の需要があるためチャリンチャリンお金が入ってくる仕組みです)
Appendix_各チームの業績
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